夏時間(なつじかん)またはサマータイム(英: summer time ヨーロッパ大陸でも用いる)、デイライト・セービング・タイム(米: daylight saving time (DST)。カナダ、オーストラリアでも用いる)とは、1年のうち夏を中心とした期間に、太陽の出ている時間帯を有効に利用する目的で、標準時を1時間進める制度、またはその進められた時刻のこと。ただし、オーストラリアのロード・ハウ島では夏時間と通常の時間の差が1時間でなく30分である。
現在の主な実施国・地域では実施期間が7 - 8か月に及ぶため、通常時間より夏時間の期間のほうが長い。
明るいうちに仕事をし、夜の余暇時間を延長できる。緯度が高く夏の日照時間が長い欧米諸国などで多く導入されている。
お盆(おぼん)は、太陰太陽暦である和暦(天保暦など旧暦という)の7月15日を中心に日本で行なわれる、祖先の霊を祀る一連の行事。 日本古来の祖霊信仰と仏教が融合した行事である。
由来[編集]
仏教用語の「盂蘭盆」の省略形として「盆」(一般に「お盆」)と呼ばれる。盆とは文字どおり、本来は霊に対する供物を置く容器を意味するため、供物を供え祀られる精霊の呼称となり、盂蘭盆と混同されて習合したともいう説もある。現在でも精霊をボンサマと呼ぶ地域がある。
中華文化では道教を中心として旧暦の七月を「鬼月」とする慣習がある。旧暦の七月朔日に地獄の蓋が開き、七月十五日の中元節には地獄の蓋が閉じるという考え方は道教の影響を受けていると考えられる。台湾や香港、華南を中心に現在でも中元節は先祖崇拝の行事として盛大に祝われている。
盆の明確な起源は分かっていないが、1年に2度、初春と初秋の満月の日に祖先の霊が子孫のもとを訪れて交流する行事があった(1年が前半年と後半年の2年になっていた名残との説がある)が、初春のものが祖霊の年神として神格を強調されて正月の祭となり、初秋のものが盂蘭盆と習合して、仏教の行事として行なわれるようになったといわれている。日本では8世紀ごろには、夏に祖先供養を行うという風習が確立されたと考えられている。地方や、佛教の宗派により行事の形態は異なる。
また、お盆時期の地蔵菩薩の法会は「地蔵盆」と呼ばれ、(天道)大日如来のお盆は大日盆といわれる。
お盆は成句(イディオム)して使われることもある。「盆暮れ(ぼんくれ)」などと時季を指す言葉としての使用や、「盆と正月が一緒に来たよう」という"とても忙しいこと"または"喜ばしいことが重なること"のたとえ(慣用句)としての使用がそれである。
ぼに[編集]
名称に「ぼに」がある。『蜻蛉日記』上巻応和二年に「十五、六日になりぬれば、ぼになどするほどになりにけり」とあり[1][2]、徳島県指定無形民俗文化財「津田の盆踊り」[3]は、津田の盆(ぼに)踊りとされ[4][5]や阿波弁[6]、岡山弁[7]、備後弁[8]など各方言にある。また、『うつほ物語』11巻初秋(内侍督)に「御ぼにどもは例の数候ふや」とあるようにお盆の供養布施物のこともさす[1][2]。
日付[編集]
伝統的には旧暦7月15日にあたる中元節の日に祝われた。日本では明治6年(1873年)1月1日のグレゴリオ暦(新暦)採用以降、以下のいずれかにお盆を行うことが多い。
旧暦7月15日(旧盆) - 沖縄・奄美地方など
新暦7月15日(もしくは前後の土日) - 東京・横浜・静岡旧市街地、函館[9]、金沢旧市街地など[要出典]
新暦8月15日(月遅れの盆。2.の地方では旧盆とも) - ほぼ全国的
その他(8月1日など)[要出典]
現在では3.の月遅れ開催がほとんどである。しかし、沖縄県では現在でも1.の旧暦開催が主流であるため、お盆の日程は毎年変わり、時には9月にずれ込む[10]8月1日開催の地域として、東京都多摩地区の一部(小金井市・国分寺市・府中市・調布市など)や、岐阜県中津川市付知町および加子母が知られる。[要出典]
なお、旧暦での盆を旧盆というが、一部の地方を除いて通常、新暦での盆は新盆[11]とは言わない。新盆(にいぼん)は別の意味となる。
全国的な風習[編集]
盆の概念は日本全国に広まっているため、その行事の内容や風習は地方それぞれにさまざまな様式がある。必ずしも定まったものでないが、全国に比較的広まっている風習として次の様なものがある。